【2024年度最新】慶應義塾大学の化学 入試対策 学部別の特徴と難易度を解説!

最終更新日:2024/05/11

※この記事は約7分で読めます。

こんにちは、四谷学院の化学担当、田中です。
今回は、慶應義塾大学の入試問題から「化学」について傾向と対策をお話していきます。

慶應義塾大学入試の特徴とは?試験の傾向やデータから見る受験勉強対策

慶應義塾大学の化学

慶應義塾大学の受験において化学は、理工学部・薬学部で必須、医学部・看護医療学部で選択科目になっています。学部によって、試験時間や配点、難易度も大きく変わってきます。特に医学部や理工学部では難易度の高い問題が出題される傾向にあるので、早くから対策しましょう。

慶應義塾大学 理工学部の化学

理工学部「化学」の試験時間は、理科2科目で120分、実質的には化学の試験時間は60分です。配点は全科目で500点であり、そのうち理科が200点、つまり化学は100点です。

合格に必要な得点は、およそ260~300/500 点、つまり52~60%ほどの得点率が目標となります。

出題傾向

問題はすべて空所補充の形式であり、反応式や構造式などを求められることもあります。例年、大問数3題での出題です。各大問は2~4個のテーマに分かれており、出題分野は多岐にわたります。第1問と第2問は理論分野からの出題で、無機化学の内容が含まれることもあります。第3問が有機化学からの出題で、有機化合物の分野から出題が多く、特に構造決定の問題が頻出です。年度によっては、高分子化合物は出題されないことがあります。

理論化学

理論化学は、大問の3分の2を占めるのでしっかりと対策をしましょう。出題分野として、「結晶格子」「反応速度」の出題率が高い点が特徴的です。他にも、「溶液の性質」「熱化学」「化学平衡」「電池」「電気分解」からも一定数の出題が見られます。60分という試験時間を考慮すると、問題設定の把握や計算量など、処理すべきものが多く、難易度としては難しめでしょう。基本レベルは確実に習得し、過去問などを利用して難度の高い問題での演習をしておきましょう。

無機化学

ほとんどが理論化学との融合の形で出題されます。無機化学で問われる内容は基本的な事項であるため、知識を正確に身につけておきましょう。

有機化学

化合物の特徴や検出反応などを中心に、知識事項を整理しておきましょう。そのうえで構造決定の問題演習を十分にして対策しましょう。

慶應義塾大学 薬学部の化学

薬学部の試験時間は、英語・数学が80分ずつ、化学が100分、配点は英語・数学が100点ずつ、化学が150点。すなわち、 英語・数学以上に化学は重要な科目になります。

合格に必要な得点は、およそ180~220/350 点、つまり52~62%ほどの得点率が目標となります。 

出題傾向

解答は、マークシート方式と記述式の併用で、大問は5題での出題です。第1~3問が理論と無機化学からの出題です。無機化学は大問の中心テーマとして扱われることもあれば、理論化学に絡めて出題されることもあります。第4問は有機化合物からの出題で、構造決定の問題であることが多く、第5問が高分子化合物からの出題です。どの分野も満遍なく出題される傾向にあります。また、計算問題は数値が煩雑になることもあるので、最後まで根気よく計算し続ける必要があります。

理論化学

理論化学は全体の50%以上を占めるため、最優先で対策する必要があります。出題分野としては、「化学平衡」を中心にどの分野からも満遍なく出題される傾向にあります。試験時間の割に計算量が多いため、やや難しい試験と言えるでしょう。基本事項は完璧の上、きちんと自力で計算して最後の解答までたどり着けるよう練習をしましょう。

無機化学

ほとんどが理論化学との融合の形での出題です。無機化学の基本知識を身につけておきましょう。

有機化学

有機化合物の分野から、ほぼ確実に構造決定の問題が出題されます。基本事項を習得の上、十分な問題演習をしておきましょう。高分子化合物からは幅広い分野からの出題が見られます。

慶應義塾大学 医学部の化学

慶應医学部「化学」の試験時間は、理科2科目で120分、実質的には化学の試験時間は60分です。配点は全科目で500点であり、そのうち理科が200点、つまり化学は100点です。

合格に必要な得点は、およそ300/500 点、つまり60%の得点率が目標となります。

出題傾向

解答は記述式です。例年、大問は3題または4題での出題です。分野ごとに理論・無機・有機を分けて出題している年度もあれば、複数の分野を対象とした総合的な問題が出題されることもあります。第1問では小問集合形式で出題される場合があります。小問集合では出題範囲は満遍なく、理論、有機、無機いずれの分野からも出題されています。小問集合では計算は少なく、基本的な知識を問う問題が中心であり、確実に得点したい問題がほとんどです。第2問以降からはテーマごとの出題が見られます。

理論化学

第1~3問あたりが理論化学からの出題になります。全体のうち50%以上を占めることが多いのでしっかりと対策をしましょう。初めて見るような問題設定が多く、繁雑な計算になることも少なくありません。どの分野からも満遍なく出題されますが、特に「結晶格子」「気体の性質」「溶液の性質」「化学平衡」は出題頻度が高いといえます。基本レベルは確実に習得の上、やや難度の高い問題で実戦的な演習をしておけるとよいでしょう。

無機化学

無機化学の独立した大問での出題はほとんどありません。理論分野と合わせて部分的に出題されるのが中心です。出題数は多くはありませんが、2021年度は大問1つ分が無機分野から、金属の系統分離の出題が見られました。難題は少ないので教科書レベルの知識を定着させておきましょう。

有機化学

有機化合物、高分子化合物ともに出題頻度は同じくらいです。両分野から出題されることも少なくありません。有機化合物からは構造決定の問題、高分子化合物からはアミノ酸に関する出題がやや高い傾向にあります。出題範囲の半分以上を占める年度もあるので、理論化学同様、十分に対策する必要があります。

慶應義塾大学 看護医療学部の化学

看護医療学部は、数学・化学・生物の中から1科目を選択します。試験時間は80分で200点満点です。英語300点と合わせて全体で500点となり、合格に必要な得点は、およそ270~300/500 点、つまり54~60%の得点率が目標となります。

出題傾向

解答は記述式です。語句の穴埋めが中心であり、計算問題や論述問題も見られます。解答欄に沿って計算の途中過程を埋めたり、構造式を問われたりすることもあります。大問は3題です。第1問は理論化学や無機化学から複数の分野が少しずつ出題されます。第2問が複数の分野にわたる総合的な出題、第3問が有機化学からの出題です。

理論化学

理論化学は、基本的な内容が中心ではありますが、24年度入試では、温度と反応速度定数の関係を問うアレニウスの式や、酵素の反応速度を評価するミカエリス・メンテン式といった、やや発展的な内容が問われました。まずは教科書レベルの内容を中心に正確な知識を身につけ、典型的な計算問題で十分な演習を積んでおきましょう。そのうえで、やや発展的な事項まで触れておけるとベストと言えます。

無機化学

ほとんどが理論化学との融合の形での出題です。無機化学で問われる内容は基本的な事項であるため、知識を正確に身につけておきましょう。

有機化学

有機化合物、高分子化合物、どちらの分野からも出題が見られます。短めの構造決定の問題を題材とすることが多いので、物質の性質や検出反応などの知識事項を整理しておきましょう。

そのほかの科目別対策もチェック

慶應義塾大学の科目ごと、学部ごとの入試対策について、詳しい記事がありますので、ぜひご覧ください。

慶應義塾大学の入試対策


まとめ「慶應義塾大学の化学 入試対策 学部別の特徴と難易度を解説!」

今回は慶應義塾大学の入試問題から、化学について紹介しました。どの学部でも、知識問題で難解な問題が出題されることは少ないですが、見慣れない題材を基にした出題があったり、計算問題も途中計算が煩雑であったりと、全体的な難易度はやや高めになっていることは間違いないでしょう。
合格のためには、まず得点すべき基本の問題を確実に解けるように、各単元の基本事項を完璧にしましょう。基礎が完璧になると、見慣れない問題が題材であっても対応できるようになっていきます。

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